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2010/03/12 Friday
からすみの思い出
今夜のお供。左からスプラウト、からすみ、大根。

台湾から帰ってきてはや1週間が経とうとしています。

早いものですねえ。ついこの間帰ってきたと思ったのですが。
今回の台湾出張では、いつも最後の日になると足を運ぶ「ナイトマーケット」には行きませんでした。毎晩美味しいところに連れて行っていただいて、いろいろなお話をしてとても満たされました。お腹もいっぱいです。

今夜のお供は「台湾産高級からすみ」です。

台湾でお世話になったHealthy Concepts社の社長ご夫妻から、お土産にといただきました。ありがとうございました。

早速開けてみます。
むっちりしていて、飴色で、とてもおいしそう!

からすみはそのまま軽く温めて食べるのも美味しいけれど、ただでさえ塩分過多なので、今日はなにかとあわせてみようと思います。
サラダを作って、からすみをすりおろしたものをふりかけのようにかけて食べるととても美味。日本でよく見るあっさりレタスよりも、ロメインレタスのほうが合うみたいです。

しかし今夜の目的は、もちろんお酒のお供。サラダよりも、ちびちびとつまめる方がいいですね。

で、大根を買ってきました。
大根を薄切りにして、からすみをのせて食べると、あっさり味と濃厚な旨みのハーモニーが口の中に広がって、とても幸せ。大きさはまちまちでも、頑張ってせっせと薄切りにします。傍で妹が「この人、自分の手を薄切りにしないかしら」と、とても心配そうに見ています。
大丈夫です。大丈夫。

お皿に白い大根と、飴色のからすみを盛ったら、妹が彩にとスプラウトを出してくれました。
うん、きれいです。

お酒はどれにしようか、酒棚を見てしばし悩みます。
からすみのお供にと、以前いただいた台湾のお酒はとうの昔に飲んでしまいました。
ここはやはり焼酎でしょうか。
奄美の黒糖焼酎を出してきました。仕事があるので、氷多めで。

う〜ん、おいしい!

食べながら、東京に来たばっかりのことを思い出していました。

ある日、居酒屋さんで、きれいなオレンジ色の「からすみ」が出ました。ところが私はそれまで「からすみ」なるものを食べたことがなく、それがなんだか分かりませんでした、口に入れると、海の香りがふわっと広がったので、私は料理長に、

「これ、干したウニですか?」
と聞いてしまいました。

料理長は、ほかのお客様の前で私が恥をかかないように、小声で
「からすみです」
と教えてくれました。

いまも、からすみを食べるたびに、あのときの困ったような顔の料理長を思い出します。

ちなみに、妹もからすみを一口食べて、
「なんかこれ、実家で食べた『硬いウニ』に味が似ている」
といいます。「硬いウニ」とは、実家でよく食べた、瓶に入ったウニの加工品です。白いご飯にのせて食べるともう最高。これは父の姉がよく作って送ってくれました。いまだにあれが塩漬けなのか、練りウニなのか、よくわからないのですが・・・。
でも、まるで海そのものを食べているかのような、香りと味が忘れられません。

あら、いつの間にか、からすみがなくなってしまいました。

まだ夜は長いことですし、もう少しスライスしてきましょうか。